ヨシダナギ
1986年生まれ、フォトグラファー。
幼少期からアフリカ人へ強烈な憧れを抱き、「大きくなったら彼らのような姿になれる」と信じて生きていたが、自分は日本人だという現実を10歳で両親に突きつけられ、挫折。
2009年より単身でアフリカへ。その後、独学で写真を学び、アフリカをはじめとする世界中の少数民族を撮影、発表。その唯一無二の色彩と生き方が評価され、TVや雑誌などメディアに多数出演。
2017年には日経ビジネス誌「次代を創る100人」、雑誌PEN「Pen CREATOR AWARDS」に選出される。同年、講談社出版文化賞【写真賞】を受賞。2018年、ヨシダナギBEST作品集『HEROES』(ライツ社)を発売するとともに、全国で写真展を開催し盛況を博す。
主な著書に、写真集『SURI COLLECTION』(いろは出版)、紀行本『ヨシダ、裸でアフリカをゆく』(扶桑社)、エッセイ『ヨシダナギの拾われる力』(CCCメディアハウス)がある。
Interview
今回の撮影オーディションでは、30人に及ぶタヒチアンと顔を合わせたヨシダさん。フォトグラファーとしてのインスピレーションを頼りに、“外見よりも内面”を基準に被写体を選んだと言います。
「顔だちの美しさよりも、その人の生き様がにじみ出ている雰囲気を直感的に見抜くようにしています。
人間的な弱さや人生の苦労が垣間見えるけれど、ネガティブに性格が曲がっていない。
そういう人は私と目が合っても決して視線をそらさず、カメラを向けても堂々としています。
人としての芯は自然と外見ににじみ出るもので、意図して表すことはできません。写真を通して、内から発する美しさや力強さを伝えることを基準に被写体を選びました」
オーディションを終え、次なるロケハンではタヒチ全島をくまなくめぐったヨシダさん。
その末にたどり着いたのは、“知られざるタヒチの魅力を伝えたい”という想いでした。
「澄み渡った青い空に、透き通ったエメラルドブルーの海。タヒチと聞いたときに多くの人が抱くイメージだと思います。
一方で、ロケハンを重ねていくうちに、タヒチの多面的な魅力を感じるスポットにいくつも遭遇しました。太陽が沈みかけたときに生まれるマジックアワーや、海の彼方に浮かぶ山並みのシルエットの幻想性、草木の緑が感じさせるみずみずしい生命力。自分がタヒチを撮るからには、従来のイメージとは異なる“まだ見ぬタヒチの魅力”を伝えたい。そんな想いで撮影場所を決めました。今回の写真を通して、タヒチの新たな一面を発見してもらえると嬉しいですね」
撮影を通して出会ったタヒチの人々。彼らの印象は親切で人なつっこく、朗らかだったとヨシダさんは振り返ります。
「街を歩いていてタヒチアンと目が合うと、外国人の私にそっと微笑みかけてくれます。そういう国は、世界的に見ても多くはありません。タヒチアンは人なつっこいけれど程よい距離感もあり、街全体が平和な雰囲気に包まれています。
タヒチアンの人柄を象徴しているのが、女性が耳につけている花飾り。毎朝摘んだ一輪の花を、彼女たちは当たり前に、楽しそうに、おばあちゃんになっても耳に飾っています。心の豊かさが文化として継承されていることに感動しました。肩ひじ張らずに丁寧な暮らしをしているタヒチアンを見ると、私も将来こういう生き方をしたいなと思います」
“地上の楽園”と称され、世界有数のリゾートとして知られるタヒチ。
後期印象派を代表する画家ゴーギャンも愛したその景色は、ヨシダさんの目にはどのように映ったのでしょうか?
「タヒチの景色をひと言で表すなら、“絵に描いたような美しさ”。海のカラーバランスは絵画に描かれる理想の海そのものですし、どの島の海もきれいで反射率が高い。鏡のようにクリアな海面に真っ青な空が映し出されています。島の至るところが美しく、パイナップルの葉っぱの形までフォトジェニックに感じました。
タヒチアンは暮らしの中にうまく観光を取り入れていて、自然体で接してくれる距離感も心地よくて。ゆったりとした時間の流れを満喫できる理想的なリゾートだと思います」
世界各国をめぐって少数民族を撮影し、生命力にあふれた力強い写真で人々を魅了するヨシダさん。
彼女が写真という表現を選んだのは、ある旅がきっかけでした。
「イラストレーターとして行き詰まっていた20代の初め、刺激を求めて東南アジアを旅しました。旅をする中で気づいたのは、自分は美しい景色よりも、そこで暮らす市井の人々に心を揺さぶられるということ。例えば、ただ道を歩いている女性が格好よかったり、街角で遊んでいる子どもがきらきらして見えたり。輝いている名もなき人たちにスポットライトを当てたいという想いから、フォトグラファーとしての道を歩み始めました」
23歳のときに念願のアフリカへ渡ったヨシダさんは、少数民族のトラディショナルな姿を撮影するというスタイルを確立していきます。
「少数民族の撮影時は、リスペクトを態度で示すと同時に、対等な人間として向き合うことを心がけています。対等な関係性が崩れると、写真に写る彼らの表情や眼差しが全く別のものになってしまうからです。
世界中の少数民族と交流するうちに、自然と価値観が広がりました。『こうしなければいけない』という断定的な考えを捨てて、すべてを柔軟に受け入れてポジティブに生きようと。日々の暮らしに心の余裕が生まれたのは、旅のおかげかもしれません」
About Tahiti
「ドリームライナー」で
夢の島、タヒチへ。
南太平洋に浮かぶ、118の島々からなるフランス領ポリネシア。
タヒチと呼ばれるこの楽園では、タヒチアンの温かい笑顔と心からのおもてなしで、
訪れるものすべてを迎え入れてくれます。
想像を遥かに超える美しいラグーン、
一年中鮮やかな色の花々が咲き誇るさま、
喧噪とは一切無縁で、ゆったりと流れる独特の時間に、
タヒチが『楽園』とよばれる所以を体感していただけるはずです。
2019年9月からエア タヒチ ヌイの新機材B787-9型機が日本路線に導入。
ぜひ「タヒチアン・ドリームライナー」で夢の島、タヒチへお越しください。
Access
日本を夕方に出発し、
タヒチには同日の朝に到着する体にやさしいフライトスケジュール。
離島にも同日にアクセスが可能で、タヒチに到着したその日からアクティブにお過ごしいただけます。
また、往路・復路ともに日本の主要都市から同日にお乗り継ぎいただける利便性のよいスケジュールとなっています。
日本からタヒチへ直行便を週2便運航
エア タヒチ ヌイのフライト予約は
こちらから
エア タヒチ ヌイのオフィシャルサイトへ